9. ダビデは、シオンの要害をダビデの町と呼び、本拠地に定めました。 ついで町の旧ミロ地区から北側に、現在のエルサレムの中心部に向かって、城壁を築いたのです。
10. ダビデの勢力はますます強大になりました。 天地を支配なさる神様が共におられたからです。
11. ツロの王ヒラムからは、ダビデ王の宮殿建設のために、上等の木材、大工、石工が送られて来ました。
12. 今やダビデは、神様が自分を王位につかせ、豊かな王国としてくださったわけを、はっきり知ったのです。 それは、神様がイスラエル国民を選び出し、特別な恵みを注ごうとされたからでした。
13. ヘブロンからエルサレムへ移ってからも、ダビデはさらに妻やそばめを迎え入れ、次々と息子や娘をもうけました。
17. ペリシテ人は、ダビデがイスラエル王になったと聞くと、なんとか彼を捕らえようとしました。 しかし、ペリシテ人来襲の報が伝わると、ダビデは直ちに要害に立てこもったのです。
18. ペリシテ人は、レファイムの谷間一帯に隊を配置しました。
19. 「打って出て、戦うべきでしょうか。 勝てるでしょうか。」 ダビデは神様にうかがいました。「よし、打って出ろ。 ペリシテ人をおまえの手に渡そう」というお答えです。
20. ダビデは勇んで出陣し、バアル・ペラツィムで戦い、みごと敵を打ち破りました。 「神様のおかげだ! 神様は押し寄せる洪水のように、敵をひと飲みになさった。」 こうダビデが叫んだので、そこは、バアル・ペラツィム〔決壊〕と呼ばれるようになったのです。
21. その時、ダビデ軍は、ペリシテ人が置き去りにした多くの偶像を、運んでは投げ捨てました。
22. ところが、ペリシテ人はまたもや反撃に出、レファイムの谷間に陣を敷いたのです。
23. ダビデは、どうすべきか神様にうかがいを立てました。 答えはこうです。 「正面から攻めるな。 敵の背後に回り、バルサム樹の林から出て来い。
24. バルサム樹の林の上から行進の足音が聞こえたら、いざ出陣だ! それは、わたしが道を備え、必ず敵を滅ぼすという合図なのだ。」
25. ダビデは命令どおりに従いました。 それで、ゲバからゲゼルに至る道で、ペリシテ人を倒したのです。