10. 彼は次々にペリシテ人を打ち殺し、ついに手が疲れて、剣を握ることもできないほどになりました。 神様は輝かしい勝利をお授けになりました。 残りの兵士が引き返して来た時には、もう戦利品を集めるばかりになっていたのです。
13. ダビデがアドラムのほら穴に潜み、攻め寄せるペリシテ人がレファイムの谷に陣取っていた時のことです。 ちょうど刈り入れのころ、イスラエル軍えり抜きの三十人の中から、この三人が、ダビデのもとに訪ねて来たのです。
14. 当時、ダビデは要害に立てこもっていました。 ペリシテ人の略奪隊がベツレヘムのあたり一帯を占領していたからです。
15. そんなダビデの口をついて出るのは、いつも、「ああ、のどが渇いた。 ベツレヘムの井戸のうまい水が飲みたいなあ」ということばでした。 その井戸は町の門のわきにありました。
16. そこで三人の勇士は、ペリシテ人の陣営を突き破って井戸へ行き、くんで来た水を、ダビデに差し出したのです。 しかしダビデは、とてもその水を飲む気にはなれませんでした。 その代わり、神様の前に注ぎかけたのです。
17. ダビデは叫びました。 「神様! どうしてこの水を飲めましょう。 いのちをかけた人々の血でございますから。」
20. このほか、エホヤダの息子でベナヤという、カブツェエル出身の勇士もいました。 ベナヤは、モアブの英雄二人を倒しました。 またある時、つるつるの雪道にもかかわらず、ほら穴に下りて行き、中にいたライオンを殺しました。
21. ある時などは、杖一本で、槍を手にしたエジプト人戦士に立ち向かって、倒しました。 相手の手から槍をもぎ取って、突き殺したのです。
22. これらの手柄で、ベナヤは三勇士のように有名になりました。
23. 彼は、あの三十人の中で非常に評判の高い一人でしたが、三勇士には及びませんでした。 ダビデは彼を、護衛長に任命しました。