サムエル記下 2:6-25 リビングバイブル (JLB)

6. どうか、神様が真実をもって報いてくださり、その恵みと愛を表わしてくださるように! 私からも礼を言おう。 感謝のしるしに、できるだけのことをしよう。 

7. そこでお願いだが、サウル王亡き今、私のもとで、忠実でりっぱな兵士として励んでくれまいか。 私を王に立ててくれたユダ部族のようであってほしいのだ。」

8.  さて、サウルの最高司令官であったアブネルは、サウルの息子イシュ・ボシェテを王位につかせようと、マハナイムに移り住んでいました。 

9. その支配は、ギルアデ、アシュル、イズレエルをはじめ、エフライムやベニヤミンの部族、その他の全イスラエルに及んでいました。 

12.  ある日、アブネル将軍は、イシュ・ボシェテの軍隊の一部を率いて、マハナイムからギブオンに向かっていました。 

13. 一方、ツェルヤの息子、ヨアブ将軍も、ダビデの一隊を率いてギブオンに出向きました。 両者はギブオンの池のほとりで出会い、池をはさんで向かい合ったのです。 

14. アブネルはヨアブに提案しました。 「若い者同士で、剣の腕を競わせようではないか。」ヨアブも異存はありません。 

15. さっそく十二人ずつの兵士が選ばれ、死闘を演じることになりました。 

16. 互いが敵の髪の毛をつかんでは、相手のわき腹に剣を突き刺し、結局、全員が死んだのです。 以来、ここはヘルカテ・ハツリム〔剣が原〕と呼ばれるようになりました。

17.  これが口火となって両軍は戦闘状態に陥り、その日のうちに、アブネルとイスラエル軍は、ヨアブの率いるダビデ軍の手でさんざんな目に会いました。 

18. ヨアブの兄弟アビシャイとアサエルも、戦いに参加していました。 かもしかのように素早く駆けるアサエルが、 

19. 逃げるアブネルを追いかけました。 ほかのものには目もくれず、ひとり逃げるアブネルを、一心不乱に追い続けました。

20.  アブネルは振り向きざま、追いかけて来る敵を見て、「アサエルではないか」と呼びかけました。「そうだ。」

21.  「ほかのやつを追え!」と、いくらアブネルが言っても、アサエルは耳を貸さず、なおも追撃の手をゆるめません。

22.  もう一度、アブネルは叫びました。 「あっちへ行け。 もしおまえを殺すことにでもなれば、おまえの兄ヨアブに顔向けができんわい!」

23.  それでも、向きを変えようとしません。 とうとうアブネルは、槍の石突きをアサエルの下腹部に突き刺しました。 なんと、槍は背中まで刺し貫いたではありませんか。 アサエルはばったり倒れ、息絶えました。 彼が死んでいる有様を見た者はみな、かたずを呑んで見守りました。

24.  今や、ヨアブとアビシャイがアブネルを追う番です。 ギブオンの荒野の道沿いにあるギアハの近くのアマの丘まで来た時、ちょうど太陽が沈み始めました。 

25. ベニヤミン部族から召集されたアブネルの一隊は、丘の上で隊を整えていました。 

サムエル記下 2