25. このことを大声で告げると、ダビデは「一人か。 なら、きっと良い知らせだ」と叫びました。しかし、第一の使者のあとから、少し間をおいて、
26. もう一人の男が走って来るのを、見張りは確認したのです。 「もう一人、やってまいります。」 彼は大声で叫びました。「うん、それも吉報に違いない。」 王はうなずきました。
27. 「最初に来るのは、ツァドクの息子アヒマアツのようです。」「あれはいいやつだ。 悪い知らせなど持って来るはずがない。」
28. アヒマアツは、「万事首尾よくまいりました!」と叫ぶと、王の前にひれ伏し、さらにことばを続けました。 「神様はすばらしいお方です。 陛下をお守りくださいました。 反逆者どもは一網打尽でございます。」
29. 「そ、それで、アブシャロムはどうした。 無事なのか。」「ヨアブ将軍からこの使いをことづかりました際、何か騒ぎがあったようで、叫び声を耳にいたしましたが、くわしいことは存じません。」
30. 「よかろう。 ここで待っておれ。」アヒマアツは、わきに退きました。
31. するとクシュ人が到着し、「陛下、吉報でございます! 本日、神様は、すべての謀反人どもから陛下をお救いくださいました」と報告しました。
32. 「それで無事なのか、せがれは、アブシャロムは。」「陛下に敵する者には、あの方はよい見せしめとなりました!」
33. なんということでしょう。 王の目から涙があふれました。 彼は門の上の部屋に上り、泣き叫んだのです。 「ああ、せがれや、アブシャロムや、わしの子、アブシャロムや! こんなことなら、わしが代わって死ねばよかった! ああ、アブシャロム、わしのせがれ、ああ!」