サムエル記下 15:9-29 リビングバイブル (JLB)

9.  王は、「よかろう。 誓願を果たしに行くがよい」と許可しました。アブシャロムはヘブロンへ発ちました。 

10. ところが、ヘブロン滞在中に、イスラエル各地に密使を送り、王への反逆をそそのかしたのです。 密書には、こう書かれていました。 「ラッパが吹き鳴らされたら、アブシャロムがヘブロンで王になったのだ、とご承知ください。」 

11. アブシャロムは、エルサレムを出る時、客として二百人の者を招待し、同伴して来ていました。 もちろん、彼らはアブシャロムのもくろみなど、全く知らなかったのです。 

12. アブシャロムは、いけにえをささげている間に、ダビデの顧問の一人で、ギロに住むアヒトフェルを呼び寄せました。 アヒトフェルは、増え広がる他の賛同者同様、アブシャロムを支持すると断言しました。 それで、この謀反は非常に大がかりなものになりました。

13.  エルサレムのダビデ王のもとには、すぐに急使が送られました。「全イスラエルがアブシャロムになびいて、謀反を企てています!」

14.  ダビデは即座に命じました。 「では、すぐに逃げのびるのだ。 早くしないと、手遅れになるぞ! アブシャロムが来る前に町から抜け出せば、われわれもエルサレムの町も助かるだろう。」

15.  側近たちは、「私どもは陛下にお従いします。 お考えどおりになさってください」と答えました。

16.  王とその家族は、即刻、宮殿から落ちのびました。 宮殿には、留守番として十人の若いそばめを残しただけでした。 

21.  「神様に誓って申し上げます。 また、陛下のおいのちにかけても誓います。 陛下が行かれる所どこであろうと、どんなことが起ころうと、いのちがけで、ついてまいります。」

22.  「わかった。 そうまで言うなら、ついて来てくれ」それでイタイは、六百人とその家族を引き連れて行軍しました。

23.  王と従者たちがキデロン川を渡り、荒野へ落ちのびて行く時、町中が深い悲しみに包まれました。 

24. レビ人とともに神の契約の箱をかついでいた、エブヤタルとツァドクは、全員が通り過ぎるまで、箱を道ばたに下ろしました。 

27.  さらに、ツァドクにこう言いました。 「よいか、わしに考えがある。 おまえの息子アヒマアツとエブヤタルの息子ヨナタンを伴って、急いで都に引き返せ。 

28. わしはヨルダン川の浅瀬で、知らせを待っている。 荒野に身を隠す前に、エルサレムの様子を知りたいのだ。」

29.  ツァドクとエブヤタルは、神の箱をエルサレムに持ち帰り、そこにとどまりました。

サムエル記下 15