4. 女は王の前に出ると、床にひれ伏して哀願しました。 「王様! どうぞ、お助けくださいまし!」
7. すると、親せき中の者が寄ってたかって、残った息子を引き渡せと申すんでございます。 兄弟を殺したような奴は生かしておけないと言うんです。 でも、そんなことになれば、跡継ぎが絶えてしまいます。 夫の名も、この地上から消え去ってしまいます。」
8. 「わかった。 任せておけ。 だれもおまえの息子に手出しできんように、取り計らってやるぞ。」
9. 「ありがとうございます、陛下。 こうしてお助けくださったことで、もし陛下が責めをお受けになるようなことがございましたら、みな私の責任でございます。」