サムエル記下 14:17-31 リビングバイブル (JLB)

2-3. そこで、知恵者として評判の高いテコアの女を呼び寄せ、王に会ってくれないか、と頼みました。 そして、どういうふうにして会えばいいかを指示したのです。「喪中の女を装うのだ。 喪服をまとい、髪を振り乱し、長いこと深い悲しみに打ちひしがれてきたふりをするのだ。」

17. そして、安らかな生活を取り戻させてくださるだろう』と思ったのです。陛下は神様の使いのようなお方で、善悪を正しくお裁きになれると存じております。 どうぞ、神様が陛下とともにおられますように。」

18.  「一つだけ尋ねるが、よいか?」「どうぞ、おっしゃってください。」

19.  「おまえを差し向けたのは、ヨアブではないか。」「陛下。 こうなれば、隠しようがございません。 仰せのとおり、ヨアブ様が私を遣わし、どう申せばよいかまで指示してくださいました。 

20. なんとか事態をよくしようと、あの方の取り計らわれたことです。 陛下は神様の使いのように賢くあられ、また、この地上のすべての事をご存じでいらっしゃいます。」

21.  そこで王は、ヨアブを呼び寄せ、「わかった。 行って、アブシャロムを連れ戻してまいれ」と命じたのです。

22.  ヨアブは王の前にひれ伏し、祝福のことばを述べました。 「今ようやく、陛下が私に情けをかけていてくださるとわかりました。 この願いをお聞き入れくださったからです。」

23.  ヨアブはゲシュルに馳せ参じ、アブシャロムをエルサレムに連れ帰りました。

24.  王は、「あれの住まいに連れて行け。 ここに来させるには及ばん。 会いたくないのだ」と申し渡しました。

25.  ところで、イスラエル中を捜しても、アブシャロムほど、男らしくて顔立ちのよい人物はいませんでした。 また彼ほど、そのことでほめそやされた者もいなかったのです。 

26. 彼は年に一回、髪を刈りました。 髪の重さが一キロ半以上にもなり、そのままでは、歩くのさえ難しくなるからでした。 

27. 彼は息子三人と娘一人の子持ちで、娘の名はタマルといい、たいへんな美少女でした。

28.  アブシャロムは、二年間エルサレムにいながら、王には一度も会えませんでした。 

29. そこで、ヨアブに仲立ちを頼もうとしましたが、ヨアブは来ようとしません。 二度も呼びにやりましたが、それでも来ません。

30.  しびれをきらしたアブシャロムは、家来に「私の畑と隣り合わせのヨアブの畑へ行き、大麦に火をつけろ」と命じました。 彼らはそのとおりにしました。

31.  驚いたのはヨアブです。 飛んで来て、「なぜ、お宅の家来どもは、うちの畑を焼いたりするのです」と抗議しました。

サムエル記下 14