1-2. サウルは死に、ダビデはアマレク人を打ち破って、ツィケラグに引き揚げて来ました。 その三日後、イスラエル軍から一人の男がやって来ました。 男は、破れた服をまとい、頭にちりをかぶっていて、ひと目で喪中にあるとわかります。 彼はダビデの前に出ると、深い敬意を表わして地にひれ伏したのです。
3. 「どこから来たのだ。」「イスラエルの陣営からまいりました。」
4. 「何かあったのか。 戦いの様子はどうなんだ。」 ダビデは急き込んで尋ねました。「イスラエル全軍は散り散りです。 何千という兵士が死に、また負傷して、野原に倒れています。 サウル王も、ヨナタン王子も殺されました。」
5. 「王とヨナタンが死んだって! どうしてわかったのだ。」
6. 「私はギルボア山におりましたが、槍にすがってようやく立っている王様めがけて、敵の戦車が突き進むのを見たのです。
7. 王様は私を見るなり、こっちへ来いと叫ばれました。 急いでおそばに駆け寄りますと、
17-18. ダビデは、サウル王とヨナタンにささげる哀悼の歌を作り、のちに、これがイスラエル中で歌い継がれるように、と指示しました。『英雄詩』に載ったその詩を、次に紹介しましょう。