6. 「若だんな様、名案がありますよ。 この町には神の人がおいでです。 だれからも厚い尊敬を集めているお方なんです。 そのお告げが、またぴたりと当たるそうでして……。 今から、お訪ねしてみましょう。 ろばがどこにいるか、きっと教えてくださいますよ。」
7. 「それにしても、みやげの品が何もないな。 食べ物も尽きたしね。 何を贈ったらいいだろう。」
8. 「ご心配なく。 私が少しばかりお金を持っています。 それを差し上げて、ご指示を仰いではいかがでしょう。」
14. 二人は町へ急ぎました。 門にさしかかった時、丘に登ろうとやって来たサムエルに出会ったのです。