サムエル記上 4:5-14 リビングバイブル (JLB)

5. 神の箱が着いた時、イスラエル軍からは思わず大歓声があがり、その響きは地をも揺るがさんばかりでした。

6.  ペリシテ人は、「いったい、どうしたんだろう。 やつら何を喜んでいるんだ?」と不思議がりました。そして、神の箱が着いたからだと知らされて、 

7. すっかりうろたえてしまいました。「やつらが神様を呼んだって? こいつは大へんなことになったぞ。 こんなことは初めてだ。 

8. いったいだれが、あのイスラエルの力に満ち満ちた神から、救い出してくれるだろう。 あの神は、イスラエル人が荒野をさまよっている間も、ありとあらゆる災害をもたらしてエジプト人を滅ぼした神じゃないか。 

9. さあ、みんな、今までになく気を引きしめて戦おうぜ。 さもないと、以前われわれの奴隷だったやつらに、今度は奴隷にされてしまうぞ。」

10.  こうしてペリシテ人は、総力をあげて戦ったので、またもイスラエルは敗れてしまいました。 その日のうちに、ひどい伝染病が発生し、三万人が死に、生存者はほうほうのていで、めいめいのテントへ逃げ帰りました。 

11. おまけに神の箱まで奪われ、ホフニとピネハスも殺されたのです。

12.  同じ日、一人のベニヤミン人が戦場から駆けつけ、シロにたどり着きました。 何か悲しいことがあったのでしょう。 男の服は裂け、頭には土をかぶっています。 

13. エリは道のそばに設けた席で、戦況報告を今か今かと待っていました。 というのも、神の箱のことが心配だったからです。 到着した前線からの使者が町中に一部始終を知らせると、人々はこぞって泣き叫びました。

14.  「この騒ぎは、いったい何じゃ」と、エリはいぶかりました。その時、例の使者がエリのもとへ駆けつけ、すべてを報告したのです。

サムエル記上 4