17. わが軍はさんざん痛めつけられ、幾千もの兵を失いました。 ホフニ様とピネハス様もご討ち死に……。 それに、神の箱まで奪われてしまったのです。」
18. 神の箱のことを聞いたとたん、エリはその席から門のわきに仰向けに倒れ、首の骨を折って死んでしまいました。 年老いていた上に、太っていたからです。 エリは四十年間、イスラエルをさばいたことになります。
19. さて、エリの嫁にあたるピネハスの妻は、出産間近でしたが、神の箱が奪われ、夫としゅうとが死んだという知らせを聞いて、急に陣痛にみまわれました。
20. 瀕死の彼女に、世話役の女たちが、「気をお確かに。 お産は軽くて、男の子ですよ」と励ましました。 しかし、彼女には答える気力もありません。
21-22. しばらくして、力なくつぶやきました。 「名前は『イ・カボデ』よ。 イスラエルから栄光が去ったから。」 イ・カボデは「栄光が去る」という意味です。神の箱を奪われ、夫としゅうととを亡くしたので、彼女はそう名づけたのです。