1. サムエル少年は、エリを助けて、神様に仕えていました。 そのころは、めったに神様からお声がかかることはありませんでした。
6. 神様はまたも、「サムエル!」とお呼びになったのです。 サムエルはまた飛び起きて、エリのもとへ駆けつけました。「はい。 何かご用でしょうか。」「いいや、呼んだりせんぞ。 いいから、帰ってお休み。」
7. サムエルは今まで、神様からおことばをいただいたことがなかったのです。
8. ですから、三度目に呼ばれた時も、またエリのもとへ駆けつけたのです。「はい。 ご用でしょうか。」この時、エリには、少年にお語りになったのは神様だとひらめいたのです。
9. そこで、こう言い聞かせました。 「さあ、もう一度お休み。 今度呼ばれたら、『はい、神様。 私は聞いております』と申し上げるのだよ。」 サムエルは寝床に引き返しました。
10. すると、神様が来て、さっきのように、「サムエル! サムエル!」とお呼びになりました。そこでサムエルは、「はい。 聞いております」と申し上げたのです。
11. 神様はサムエルに告げました。 「わたしは、イスラエルに衝撃を与えるつもりだ。
12. エリに警告しておいた恐ろしいことが、ぜんぶ現実となるだろう。
13. エリの一族は永遠にさばかれる、と警告しておいたはずだ。 息子どもの神を冒涜する行為を、エリは手をこまぬいて見ていたからだ。