サムエル記上 28:2-20 リビングバイブル (JLB)

2.  ダビデは二つ返事で承知しました。 「いいですとも。 仰せのとおりにいたします。」「やってくれるか。 君には、わしの護衛を受け持ってもらおう。」

3.  同じころ、イスラエルではサムエルが死んで、国中が喪に服していました。 遺体は故郷の町ラマに葬られました。 またサウル王は、イスラエルから霊媒や口寄せを追放していました。

4.  さて、ペリシテ人はシュネムに、サウル王の率いるイスラエル軍はギルボアに、それぞれ陣を構えました。 

9.  「私を殺すつもりかい。 知ってるだろう、王様が霊媒や口寄せを、片っぱしから追放なさったことをさ。 きっと、あんたら、私を探りに来たんだね。」

10.  そこでサウル王は、裏切るようなことは絶対にしない、と厳粛な誓いを立てました。

11.  とうとう女も承知しました。 「わかったよ、いったいだれを呼び出しゃいいんだい。」「サムエルを呼び出してくれ。」

12.  霊媒の女はサムエルの姿を見たとたん、大声で叫びました。「よくもだましてくれたね。 あんたはサウル王じゃないか。」

13.  「びっくりしないでくれ。 さあ、何が見えるんだ。」「亡霊のような方が地から上って来ます。」

14.  「どんな様子だ。」「外套をまとった老人です。」サムエルです。 サウル王はその前にひれ伏しました。

15.  サムエルは尋ねました。 「どうして、わしを呼び出したりして、わずらわすのか。」「私はもう、途方にくれてしまったのです。 ペリシテ人が攻めて来るのに、神様は私をお見捨てになり、預言者によっても、夢によっても、答えてはくださいません。 思いあぐねて、あなた様をお呼びしたのです。」

16.  「神様がおまえから離れ、敵となってしまわれたのに、なぜ、わしになんぞ尋ねるのじゃ。 

17. 神様は、予告どおりのことをなさったまでですぞ。 おまえから王位を取り去り、ライバルのダビデにお与えになった。 

18. こうなったのもみな、おまえがあの時、アマレクに激しい怒りを向けておられた神様のご命令を、踏みにじったからだ。 

19. よいか、事はそればかりではすまんぞ。 あす、イスラエル全軍は総くずれとなり、ペリシテ人の手で滅ぼされてしまうだろう。 おまえも息子たちも、わしといっしょになるじゃろう。」

20.  サウルは地面に棒のように倒れてしまいました。 サムエルのことばを聞いて、恐怖のあまり卒倒したのです。 それに、まる一日何も口にしていないこともありました。 

サムエル記上 28