サムエル記上 26:17-18-25 リビングバイブル (JLB)

2. 王は三千の精兵を率いて、ダビデ討伐に出かけました。 

8.  アビシャイはダビデの耳もとでささやきました。 「きょうこそ、神様はまちがいなく、敵を討ち取らせてくださいます。 どうか、あの槍で王を刺し殺させてください。 ひと突きでしとめてご覧にいれます。」

9.  ダビデはそれを制しました。 「殺してはならん。 神様がお選びになった王に手を下して、罪を犯してはならんのだ。 

17-18. サウル王は、これがダビデの声だとわかると、「ああ、ダビデ。その声は、おまえか」と尋ねました。「はい、陛下、さようでございます。 なぜ陛下は、私を追い回すのですか。 私が何をいたしましたか。 どんな罪があるとおっしゃるのでしょう。 

19. もし神様が、陛下を私に敵対させようと図っておられるのなら、神様に陛下の和解のいけにえを受け入れていただきましょう。 しかし、これが人間の計略にすぎないのであれば、その人は神様にのろわれるでしょう。 陛下は私を追い払って、神様の国民とともにおられないようにし、異教の神々を押しつけようとなさったからです。 

20. どうして、神様の前から遠く離され、異国の地に骨を埋めなければならないのでしょうか。 イスラエルの王ともあろうお方が、たかが、しゃこのような私をねらって、山の中まで駆けずり回られるとは。」

21.  「わしがばかだった。 ああダビデ、帰って来い。 もう、おまえを殺そうとはせんぞ。 おまえはきょうも、わしを助けてくれたのだ。 あさはかだった。 ほんとうに、とんでもない間違いをしでかしてしまった。」

22.  「ここに陛下の槍がございます。 若者の一人を、取りに来させてください。 

23. 神様は、良いことを行なう者に、また真実を貫く者に、正しく報いてくださいます。 神様は陛下のおいのちを、手の届くところに置いてくださいましたが、私は手出しいたしませんでした。

24. きょう、私がおいのちをお救いしたように、神様は、私をお救いくださるでしょう。 すべての苦しみから助け出してくださるはずです。」

25.  「わが子ダビデよ、おまえに祝福があるように。 おまえは必ず英雄的な働きをして、偉大な勝利者となるだろう。」こうしてダビデは去って行き、サウル王は家路につきました。

サムエル記上 26