3. こうしてペリシテ人とイスラエル人は、谷を隔てた丘の上で、にらみ合ったのです。
8. 仁王立ちのゴリヤテは、イスラエルの陣営に響き渡るように、大声で叫びました。 「よく、こうも大ぜいそろえたもんだな。 おれはペリシテ人の代表だ。 おまえらも代表を一人選んで一騎打ちをし、それで勝負をつけようじゃないか。
9. もし、おまえらの代表の手にかかっておれ様が倒れでもすりゃあ、おれたちは奴隷になるさ。 だがな、このおれ様が勝ちゃあ、おまえらが奴隷になるんだ。
10. さあ、どうした。 イスラエル軍には人がいないのか。 おれと戦う勇気のあるやつは出て来い。」
11. サウルとイスラエル軍は、これを聞いてすっかり取り乱し、震え上がってしまいました。
12. ところで、ダビデには七人の兄がいました。 ダビデは、ユダのベツレヘムに住む、エフラテ人エッサイ老人の息子でした。
13. 三人の長兄、エリアブとアビナダブとシャマは、この戦いに義勇兵として従軍していたのです。
16. ところで、例の巨人は、四十日間、毎日、朝と夕の二回、イスラエル軍の前に姿を現わし、これ見よがしにのし歩いてみせるのでした。
17. ある日、エッサイはダビデに言いつけました。 「さあ、この炒り麦一枡と、パン十個を、兄さんたちに届けてくれないか。
18. このチーズは隊長さんに差し上げてな、あの子たちの様子を見て来ておくれ。 手紙をことづかるのも忘れんようにな。」
19. サウルとイスラエル軍は、エラの谷に陣を敷いていました。
20. そこでダビデは、翌朝はやく、羊を他の羊飼いに任せ、贈り物をかかえて出立しました。 陣営のはずれまで来ると、ちょうどイスラエル軍は、ときの声をあげて戦場へ向かうところでした。
21. やがて、敵味方、互いににらみ合う態勢となりました。