1. 一日かそこら過ぎたころでしょうか、王子ヨナタンは側近の若者に言いました。 「さあ、ついて来い。 谷を渡って、ペリシテ人の駐屯地に乗り込もうじゃないか。」 このことは、父サウルには内緒でした。
2. サウルと六百の兵は、ギブア郊外の、ミグロンのざくろの木付近に陣を敷いていました。
3. その中には、祭司アヒヤもいました。アヒヤはイ・カボデの兄弟アヒトブの息子で、アヒトブは、シロで神様の祭司を務めたエリの息子ピネハスの孫にあたります。ヨナタンが出かけたことは、だれひとり知りませんでした。
4. ペリシテ人の陣地へ行くには、二つの切り立った岩の間の、狭い道を通らなければなりませんでした。 二つの岩は、ボツェツとセネと名づけられていました。
5. 北側の岩はミクマスに面し、南側の岩はゲバに面していました。
6. ヨナタンは従者に言いました。 「さあ、あの神様を知らない連中を攻めよう。 神様が奇蹟を行なってくださるに違いない。 神様を知らない軍隊の力など、どれほど大きかろうと、神様には物の数じゃない。」
24-25. ところで、サウルはこう命じていました。 「夕方まで、すなわち、私が完全に敵に復讐するまで、何も口にするな。 もし食べる者があれば、のろわれる。」 それで、森に入ると地面に蜜ばちの巣があったのに、人々は目もくれず、まる一日、何も食べなかったのです。
50-51. 妻はアヒノアムといい、アヒマアツの娘でした。 軍の最高司令官はおじネルの息子で、いとこにあたるアブネルでした。 アブネルの父ネルとサウルの父キシュとは兄弟で、二人ともアビエルの子というわけです。