エレミヤ書 2:20-32 リビングバイブル (JLB)

20. おまえはとうの昔に、わたしのくびきを払いのけ、わたしのきずなを断ち切った。 頑として、わたしの言うことを聞こうとしない。 すべての丘の上、またすべての木の下で、偶像に深々と頭を下げたのだ。

21. こんなことが、ありうるだろうか。 どうして、こんなことになったのか。 おまえを植えた時、あんなに注意して、最上の苗木を選んだというのに。 どうして、これほど堕落した悪い人種になったのか。 

22. どれほどの石けんと灰汁を使っても、おまえはきれいにならない。 どんなことをしても洗い流せない罪の汚れが、こびりついている。 それがいつも、わたしの目の前にちらついている。 こう神様は言います。 

23. それでもなお、そんなはずはない、偶像を拝んだ覚えなどない、と言いはるのか。 そんなことを言えた義理だろうか。試しに、この国のどの谷へでも行ってみよ。 あくせくと雄を捜し求める雌のらくだよ、おまえの犯した恐ろしい罪を、まともに見つめよ。

24. おまえは、さかりのついた時期にくんくんと鼻を鳴らす、野ろばそのものではないか。 だれが、おまえの欲情を抑えることができようか。 雄のほうでは、別におまえを捜す必要はない。 なにしろ、おまえのほうで飛んで来るのだから。 

25. どうしてそのように労苦もいとわず、ほかの神々の尻を追い回すのか。 おまえは言う。 「おせっかいはやかないでください。 私はこの他国の人に恋をしてしまったのです。 今は好きで好きでたまりません。」

26-27. イスラエルは、どろぼうのように、捕まることだけを恥と考えている。 王、指導者、祭司、それに預言者も、この点ではみな同じだ。彼らは木彫りの像を父と呼び、石細工の偶像を母と呼ぶ。 ところが、いざ困ったことが起こると、助けてくださいと、わたしに泣きつく。

28. どうして、手作りの神々に願をかけないのか。 危険が近づいたら、彼らに助けてもらえばいい。 ユダの町の数ほども神々をかかえているのだから。 

29. おまえたちはみな反逆者だ。 なぜわたしと言い争うのか。 

30. おまえたちの子らを懲らしめてみたが、むだだった。彼らは、いっこうにわたしに従おうとしない。 おまえたち自身も、ライオンが獲物を殺すように、わたしの預言者たちを殺した。

31. ああ、わたしの国民よ、神のことばに耳を傾けよ。 わたしはイスラエルに、何か不正をしただろうか。 彼らにとって、暗やみにおおわれた地のようであっただろうか。 なのにどうして、わたしの国民は「これでやっと、神様から自由になれた。 神様とは、もう二度とかかわりになりたくない」と言うのか。 

32. どうして、こんなにも簡単に神を捨てることができるのか。 おとめは、自分のたいせつな宝石を忘れはしない。 どんな花嫁も、結婚衣装を隠すようなばかなまねはしない。 ところがどうだ。 わたしの国民は、最も貴重な宝であるわたしを、長いあいだ忘れたままでいる。

エレミヤ書 2