5. そうだ。 おまえの知恵がおまえを大金持ちにし、どうしようもないほど高慢にしたのだ。
6. だから、神様はこうお語りになります。 おまえは、自分が神のように賢いと言いはっている。
7. それで、諸国に恐れられている敵の大軍が、知恵を自慢しているおまえに向かって、さっと剣を抜き放ち、その栄華をめった切りにしてしまう。
8. 海の真ん中の島で、おまえを地獄の穴へ突き落とし、剣で八つ裂きにする。
9. それでも、神だと言いはるのか。 少なくとも、侵略者たちにとって、おまえなんか神ではなく、ただの人間だ。
10. おまえは外国人の手で、まるでごみ屑を掃き捨てるように、惜しげもなく殺されてしまう。 わたしがこう言うのだと、神様はお語りになります。」
11. また、次のようなお告げがありました。
12. 「ちりの子よ、ツロの王のために泣け。 神様はこうお語りになります、と告げよ。 おまえは知恵に満ち、美を極めていた。
13. おまえは神の園、エデンのような所にいて、その服には、最高級の金の台に、ルビー、トパーズ、ダイヤモンド、貴橄欖石、しまめのう、碧玉、サファイヤ、紅玉、エメラルドなどあらゆる種類の宝石をはめ込んだ飾りをつけていた。 みな、おまえが王となった日に贈られた物だ。
14. わたしはおまえを、特に選ばれた守護者ケルブに任命した。 おまえは神の聖なる山に近づき、火の石の間を歩いていた。
15. 王となってから、不正が見つかる時まで、おまえがやったことはみな完璧だった。
16. ばく大な富に目がくらんで、おまえは罪を犯したのだ。 そこでわたしは、普通の罪人と同じように、おまえを神の山から追い出した。 ああ、すぐれたケルブよ。 わたしはおまえを火の石の間から消滅させた。