2-3. 「ちりの子よ、二人の姉妹のことを話そう。 二人はうら若いおとめであったころ、エジプトで売春をしていた。
10. 彼らは、彼女を丸裸にして殺した上、その子供たちを連れ去って奴隷にした。 彼女の名は、当然の報いを受けた悪女として、国中の女たちの語り草となった。
11. 妹のオホリバ〔エルサレム〕も、姉の身に起こったことを見ていながら、同じことをしでかしたばかりか、もっとひどい罪を犯した。
12. 彼女も、堂々と軍馬にまたがった若者、すてきな制服を着た士官であるアッシリヤ人に、手あたりしだい、だれでもよいとばかりに、こびへつらった。
13. こうして妹も、姉の歩んだ道をまっしぐらに進んで行った。
14-15. 事実、オホリバの堕落ぶりはサマリヤをはるかに上回っていた。 彼女は壁にかかっている絵を見て、そのとりこになってしまったのだ。 そこに描かれていたのは、バビロンの士官たちで、目のさめるような赤い制服を着け、すてきなベルトを締め、頭には垂れるほどのターバンを巻きつけていた。
16. この絵を見ただけで、彼女は男たちにすっかり魅せられ、使者をカルデヤに遣わした。 もちろん、彼らを自分のもとに招くためだ。
17. 彼らは来て彼女と姦淫し、邪恋の床で彼女を汚した。 すると、彼女は急に彼らがきらいになり、きっぱり別れてしまった。
18. わたしは、姉と同様、妹にも愛想が尽きた。 この妹は、これ見よがしに裸体を彼らの前にさらけだし、彼らの情欲に身を任せたからだ。
19-20. それでもいっこうに懲りもせず、さらに淫行をほしいままにし、エジプトで売春をした若いころの愛人たちを思い出し、よりを戻して淫行を重ねた。
21. こうして、エジプト人に純潔をささげた、あのうら若いおとめのころを祝って、なつかしがっているしまつだ。
22. それで今、神様はこうお語りになります。 ああ、オホリバ。 わたしは、おまえが愛想をつかして別れたその国々を奮い立たせて、おまえに立ち向かわせる。