エステル記 4:4-11 リビングバイブル (JLB)

4.  モルデカイの様子は、侍女や後宮の役人の口を通して、エステルの耳にも達しました。 彼女は心配で居ても立ってもいられず、着物を送って、荒布を脱ぐようにと伝えましたが、彼は受け取ろうとはしません。 

5. そこで、自分に仕えてくれる役人ハタクを呼び寄せ、モルデカイのもとへ行き、なぜそんな振る舞いをするのか聞きただしてほしい、と命じたのです。 

6. ハタクは町の広場に出て、城門のそばにいるモルデカイを見つけました。 

7. モルデカイの話から、いっさいの事情がはっきりしました。 ハマンが、ユダヤ人を殺すためには六十億円を国庫に納めてもよい、とまで言ったというのです。 

8. モルデカイは、ユダヤ人殺しを命じる勅令の写しを渡し、エステルに見せてくれと頼みました。 そして、エステルみずから王の前に出て、同胞のために命乞いするようにとことづけたのです。 

9. ハタクはそのとおりエステルに伝えました。 

10. エステルは困りました。 どうしたらよいのでしょう。 そこでもう一度、ハタクをモルデカイのもとへやりました。

11.  「この国では、お呼びもないのに王宮の内庭に入ったりすれば、男でも女でも即刻打ち首なのです。 陛下が金の笏を伸べてくだされば別ですけれど……。 それにもう一月も、陛下は私を召してくださいません。」

エステル記 4