3. いたんだ葦を折らず、今にも消えそうな火でも消さない。 しょんぼりしている人を元気づけ、もうだめだとあきらめる者を励ます。 こうして、痛めつけられた者たちに完全な正義が与えられるのを見届ける。
4. 真実と正義が世界中にいき渡り、海の向こうの遠い国々の国民が彼を信頼するようになるまで、手を休めない。
5. 天を造ってそれを引き伸ばし、地と地上のすべてのものを造り、すべての人間にいのちと霊とを授けた、神様である主が、ご自分のしもべであるメシヤ(救い主)に、こうお語りになります。
6. 「主であるわたしが、わたしの正義をはっきり打ち出すために、あなたを呼んだ。 わたしはあなたを守り、あなたを支える。 わたしの国民と結んだ契約を確かなものとするために、わたしはあなたを彼らのもとへ送った。 あなたはまた、世界の国民をわたしのもとへ導く光となる。
7. 盲人の目をあけ、暗い牢獄で希望もなく座り込んでいる人々を解き放す。
8. わたしは主だ。 これがわたしの名である。 わたしは、ほかの者に栄光を譲るようなことはしない。 わたしの名誉を、彫刻した偶像どもに分け与えるようなことは絶対にしない。
9. わたしが今まで預言したことは何もかもそのとおりになった。 だから、もう一度預言しよう。 将来のことを、実際に起こる前から知らせよう。」
10. 神様に新しい歌をうたいなさい。 地の果てに住む人たちは、こぞって神様をたたえる歌をうたいなさい。 海も、海の向こうの遠い国々に住む人たちも、こぞって歌いなさい。
11. ケダルとセラの砂漠の町々、山の上に住む人たちも、コーラスに加わりなさい。
12. 西の海岸沿いの国々や島々は、神様をあがめ、全能の力を歌いなさい。
13. 神様は、だれも立ち向かえない勇敢な戦士となり、激しい怒りを敵にぶちまけます。 ときの声をあげ、敵を蹴散らします。
14. 長いあいだ沈黙を守り、じっとこらえてきましたが、今は思うぞんぶんうさを晴らし、子を産もうとしている女のようにうめき、叫ぶのです。
15. 山や丘を平らにし、青草を枯らし、川や池の水を干上がらせます。
16. 目の見えないイスラエルの手を引いて、初めての道を通らせ、行く手の暗やみを明るくし、前方の道をまっすぐ平らにします。 神様は決してイスラエルをお見捨てになりません。
17. しかし偶像を頼りにし、神と呼ぶ者は、失望落胆します。 そのような連中は追い立てをくいます。
18. おまえたちは神のこととなると、何も見えず、何も聞こえなくなる。 なぜ聞こうとしないのか。 なぜ見ようとしないのか。
19. 真理のにない手と期待されているわたしの国民ほどの盲が、世界にいるだろうか。 わたしのために特別に選ばれた「主のしもべ」ほど、目の見えない者がいるだろうか。
20. おまえたちは真理を見て頭ではわかっているが、それを心に留めようとも、行なおうともしない。
21. 神様はご自分のおきてを広め、それを栄光に輝くものとなさいました。 おきてによって、ご自分が正しい方であることを世界中の人々に示そうと計画したのです。
22. ところが、神様のおきてがどんなにすばらしいかを伝えるはずの国民は、なんと落ちぶれたことでしょう。 略奪され、奴隷になり、罠にかかり、格好の攻撃目標となっても、だれひとり守ってくれる者がありません。