6. 神様は、裁判官には正義心を、城門の外に最後まで踏みとどまって戦う兵士には、大きな勇気を与えます。
7. しかし今のところ、エルサレムは酔っぱらいの手に握られています。 祭司も預言者も足がふらつき、常識では考えられないまちがいをしでかします。
8. 彼らの食卓は吐いた物だらけで、どこもかしこも汚物でいっぱいです。
9. ところが国民は、口々に不平を言うのです。 「イザヤのやつ、ずいぶんずけずけ言うじゃないか。 いったい何様だと思ってるんだ。 おれたちを片言まじりの子供扱いしやがって。
10. もうたくさんだ。 耳にたこができた。 同じことをくどくどと、何度にも分けて少しずつ話す。 あれじゃ、子供でもわかるだろうよ。」
11. こう言って、いっこうに耳を貸そうとしません。 彼らにぴんと来るのは、罰があたるということばだけです。 だから神様は罰として、ちんぷんかんぷんな話し方をする外国人を、彼らに敵対させます。 そうなってはじめて、彼らは神様のことばを聞くようになります。
12. 最初から神様のいいつけを守り、正しい生活を送っていたら、自分の国で安心して暮らせたはずです。 せっかくの神様の約束に、彼らは耳をふさぎました。
13. そこで神様は、機会を見ては、わかりやすいことばで何度も同じことを言いました。 ところがこの簡単明瞭なお告げに、彼らはつまずいて倒れ、足を折り、罠にかかって捕らえられる有様です。
14. だから、口ぎたないエルサレムの指導者は、次の神様のおことばを聞くがいい。
15. おまえたちは死と契約を結んだとうそぶいている。 しかも、アッシリヤ人の攻撃から守ってもらうという交換条件で、悪魔に身を売り渡したということだ。 「彼らはわれわれに指一本ふれることもできない。 われわれには、彼らをあざむいてくれる強い味方がついているのだ」と、おまえたちは高をくくっている。
16. しかし、神様である主のお告げは違います。 わたしはシオンに土台石を置く。 それは試験ずみの、かけがえのない隅の親石で、どんな重さにも耐える。 信じる者は二度と逃げなくてもよい。
17. わたしは測りなわと正義のおもりで、おまえたちの城壁の基礎工事を調べる。 それは、見た目にはりっぱだが、実際はもろく、雹の嵐で簡単にくずれる。 敵は洪水のように押し寄せて城壁をのみ込み、おまえたちはおぼれる。
18. わたしは、おまえたちが死や悪魔と結んだ協定を破棄するので、恐ろしい敵がなだれ込み、おまえたちを踏みにじる。
19. 洪水はくり返し襲いかかり、おまえたちを一人残らず押し流す。 だから、わたしが前もって警告しておいたことが実際にはどんなに恐ろしいことか、身にしみてわかる。
20. あなたがたの作ったベッドは丈が短くて足が出るし、毛布は小さすぎて体をくるむことができません。
21. 神様は、ペラツィム山とギブオンでの時のように、思わぬ時に突然やって来て、神様の国民を滅ぼすという、常識では考えられないようなことをします。
22. だから、刑罰がいっそう重くならないためにも、これ以上あざけってはいけません。 天の軍勢の主である神様は、私にはっきりと、あなたがたを押しつぶすことにした、とお語りになっているからです。