1. 「不正な裁判官と不公平な法律をつくる者とは、ひどい目に会う」と、神様は断言なさいます。
2. このような連中は、貧乏人、未亡人、みなしごを見殺しにし、物品を巻き上げます。
3. わたしが遠い国から滅亡を招き寄せる。 さあ、どうするつもりか。 その時、だれに助けを求めるつもりか。 どこに財宝を隠すつもりか。
4. わたしは助けない。 道は二つ。 囚人となって、よろめきながら引かれて行くか、死体となって地面に転がるかだ。 それでもわたしの怒りはおさまらない。 なおも打ちのめそうと、こぶしを振り上げる。
7. ところが当のアッシリヤ王は、わたしにあやつられていようとは夢にも思わない。 世界征服の一部として、神の国民を攻めているだけだと考える。
8. 高官たちを、占領した国々の王にすえ、得意げに言う。
9. 「さあ、カルケミシュのようにカルノもやっつけてしまおう。ハマテなんか一ひねりだ。 アルパデみたいに、必ず降伏するにきまっている。 サマリヤもダマスコのように足腰が立たなくしてやろう。
10. われわれはすでに、エルサレムやサマリヤの神よりずっとご利益のある神々の国を、片っ端からたいらげた。
11. サマリヤとその神をやっつけたように、エルサレムとその神も征服しよう。」
12. 神様はアッシリヤ王を用いて目的を果たしたのち、今度は、高慢で横柄なアッシリヤに襲いかかって罰を加えます。
13. 彼らは鼻を高くしてうそぶいています。 「われわれは自分の力と知恵で戦いに勝ってきた。 われわれは高度の文明を誇る偉大な国民だ。 われわれの手で城壁をぶちこわし、住民を滅ぼし、財宝を運び出した。
14. 思うままに行く先々で宝物倉をかすめ、ちょうど卵を集めるように、難なく多くの国々をかき集めた。 それでもだれ一人、横槍を入れることはおろか、抗議さえできなかったのだ。」
15. しかし神様は、きびしく問い返します。 「斧は、主人に、自分のほうに力があると自慢できようか。 のこぎりは、それを使う人よりほめられるだろうか。 棒は、それを動かす手がなかったら、人をたたくことができようか。 杖は一人で歩くことができようか。」
16. アッシリヤの王よ、いい気になっていられるのも、これまでです。 天の軍勢の主は負け知らずのあなたの軍隊に伝染病をはやらせ、兵をばたばたと倒します。
17. 光であるイスラエルのきよい神様は、燃えさかる炎となって全軍を焼き尽くします。 イスラエルの国土を荒らした、いばらやおどろのようなアッシリヤ人を、たった一瞬のうちに焼き払うのです。
18. 今は壮麗な森のような大軍も、無残な姿をさらし、病人がやせ細っていくように、たましいと体もろとも滅び去ります。