2. 天も地も、耳をすまして神様のお告げを聞きなさい。なんということだ。 手塩にかけて育て、長い間めんどうを見てきた子供たちが、わたしに逆らった。
3. 犬や猫でさえ飼い主の顔を覚えていて、日ごろの恩に感謝するというのに、わたしの国民イスラエルだけは別だ。 どんなに尽くしてやっても、知らぬ顔を決め込んでいる。
4. なんと罪深い国民だろう。 罪の重さに耐えかね、やっとこさ歩いている。 そういえば、彼らの先祖も同じように悪かった。 彼らは生まれながらの悪人で、わたしに背き、わたしをさげすんだ。 自分から、わたしの助けを断わったのだ。
7. 国は荒れほうだい、町々は焼け落ちた。 外国人がおまえたちの見ている前で、目につく物は手あたりしだいこわし、略奪している。
8. ところがおまえたちは取り残され、ただ呆然と眺めているだけだ。 収穫期の終わったあとの番小屋や、作物が荒らされている時の番小屋のように、だれからも見放されている。
9. もし天の軍勢の主が乗り込んで、わずかに生き残った私たちを救ってくださらなかったら、まちがいなくソドムやゴモラ(悪行のために、神様に滅ぼされた町)の住民のように全滅していたでしょう。
12-13. 罪を悔いていない者のいけにえなど欲しくもないのだ。 おまえたちのたく香は、匂いをかぐだけで胸がむかつく。 新月や安息日の儀式、それに、おまえたちが最もおごそかな行事だという特別の断食も、全部まやかしだ。 これ以上、そんなものとのお付き合いはごめんだ。
14. そんなものは大きらいだ。 見ただけでも気分が悪くなる。
15. これからは、手を天に差し伸べて祈ってもむだだ。 目を閉じ、耳にはせんをする。どんなに長く祈っても聞かない。 おまえたちの手は人殺しの手で、罪のない犠牲者の血がこびりついているからだ。
16. 身を洗って、きれいになれ。 もうこれ以上、悪事を重ねるところを見せないでくれ。 悪の道と、きっぱり縁を切れ。
17. 正しいことに打ち込み、貧しい人やみなしご、気の毒な未亡人を助け、人並みに扱ってやれ。
18. 神様はこうもお語りになります。さあ、大いに話し合おう。 おまえたちの罪のしみがどんなに頑固でも、わたしはそれをきれいにし、降ったばかりの雪のように真っ白にする。 たとい紅のような真っ赤なしみでも、羊毛のように白くする。
19. 喜んでわたしの手を借り、わたしに従いさえすれば、何不自由ない金持ちにしてやろう。
20. だが、相変わらずわたしに背き、言うことを聞かないなら、おまえたちは敵の手にかかって殺される。 神であるわたしがこう言うのだ。
21. エルサレムよ。 一度はわたしの貞淑な妻であったおまえが、今では売春婦になり下がり、ほかの神々に首ったけになっている。 一度は「紳士の都」と呼ばれたのに、今では人殺しのならず者だ。
22. 以前は、混じり物のない銀のようだったのに、今では安っぽい金属が混ざっている。 以前は純粋そのものだったのに、今では水割りのぶどう酒のようになってしまった。
23. 指導者たちは謀反人、どろぼうの仲間で、だれもかれも賄賂を取り、未亡人やみなしごの肩をもたない。
24. だからイスラエルの全能の神、天の軍勢の主は告げます。 わたしは、敵となったおまえに怒りをぶちまける。
25. この手でおまえを溶鉱炉にぶち込み、溶かし、金くそを取り除く。
26. こうしていつか、以前いたような立派な裁判官や助言者たちを与えよう。 そうすれば、エルサレムはまた「正義の都」「忠実な町」と呼ばれるようになる。
27. 神のもとに帰る正しい者は罪を免れる。